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東京人
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モノをコトにするチカラ
2012.01.18
2011年12月、冨田は
JAFIC
(一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会)が主催するアパレルの企業間交流のイベントに出展していた。
基本的にはファッションのアパレルが主体のイベントだが、「dictionary」については個展で発表しているので、この場では自身の創作活動「yasutaka tomita」を発信している。
このイベントに参加したのは2回目。前回はJAFICがスタートした時で、その時はマッシュルームスピーカーを出展。今回は「yasutaka tomita」のランプの展示と「dictionary」の個展で流した映像で参加した。
ランプの評判も上々で、個人で買い取りたいという人もいたが、より多くの人に見てもらいたいという思いもあり、悩ましかった。(下の写真左はテクニカルアドバイザーの
徳田氏
)
そして現在、ランプのいくつかは、六本木ヒルズ内の「
MOTHER'S食堂
」に置かれている。いろいろなものが作品として展示されつつ、売り物にもなっているという新しいスタイルの飲食店だ。
冨田と「MOTHER'S食堂」を結びつけたのは、バイヤーの山田遊氏。彼がオーガナイズしている
デザインタイド
が行われていたときに、冨田がランプの話をしたところ、翌日には買い付けたいという流れになったそうだ。
山田氏は
IDEE
の出身で、その後アクセサリーショップの立ち上げを経て、商品のバイイングからディスプレイなどを行う
method
を設立した。
今の仕事は、バイヤーとして店舗の品揃えを考えるところから始まるが、商品の陳列などを含めていくと、今回のように店内の装飾にも関わり、お店自体のコンセプトワークに携わることもあるそうだ。
これまで、国立新美術館の「
スーベニアフロムトーキョー
」や羽田空港の「
Tokyo's Tokyo
」、表参道ヒルズの「
PASS THE BATON
」の立ち上げにも関わっている。
冨田が山田氏と初めて会ったのは「MOSSLIGHT」を立ち上げたとき。その後、本格的に一緒に仕事をし始めたのは、冨田が「HONEY MOON」のブランドを始めてからだ。
「HONEY MOON」のパートナーである
佐藤氏
が、山田氏と仕事をしていたことから、多くの仕事で関わるようになった。
冨田の魅力的なところを聞いたところ「多様性だと思います。昔からファッションブランドの域を越えてましたね。すごく自由度があるから僕も組めるんだと思います」と山田氏は言う。
今回、冨田のランプを置いたのは、このお店が
グランドハイアット東京
から直結してる六本木ヒルズの中にあって、来店者には外国人や富裕層も多いことも理由の一つ。
こういったランプに興味を持つ人が多い場所で、不意の出会いのほうが目に留まるし、買ってもらいやすいと思ったからだそうだ。
実際「MOTHER'S食堂」に置いてから、冨田のホームページへのランプに関する問い合わせも多く、各地で反響を呼んでいると言う。
山田氏は「お店やブランドは『モノ』の話になりやすいが、今回は『コト』になる気がしています。メインは飲食店で、物を展示して売るという形態は珍しいですが、こういう新しい取り組みが大事。クライアントに感謝してます」と語る。
冨田の時計を山田氏に見てもらった。「僕、セイコーというブランドが昔から好きなんです。時計の中で完全に王道ですよね。そういった点で、WIREDも若者向けでありながら、やっぱりセイコーブランドとしての誇りがにじみ出てると思います」
これから冨田とやってみたい仕事について聞くと「バイヤーはモノを選ぶことでしか成り立たない職業です。だから僕は場所を用意するので、作り手さんにはそこで自由に遊んでほしいですね」と山田氏は語っていた。
東京のど真ん中から、モノをコトにするチカラを世界へ発信していく。この2人から、これからも目が離せない。
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