DESIGN
Two Memories
2011.11.22
SS043.jpg 冨田は「Spring/Summer 2012」で2つのテーマの展示を行った。1つは「yasutaka tomita」での「My Memories」。もう1つは「dictionary」による「The Last Memories」だ。 SS041.jpg 「My Memories」は今までの経験や思い出などを作品に封じ込め、一度リセットしようという想いに起因している。 SS058.jpg その想いを表現する方法として、アンティークの陶器と以前仕事をさせてもらったトライテラス社のLEDランプを組み合わせた古典と最新のハイブリッド作品「Tea Time Lamp」を発案。 SS047.jpg 制作にあたっては、キャンドルスタンドやマッシュルームのスピーカーにも携わった徳田氏にテクニカルアドバイザーを依頼した。 SS020.jpg 徳田氏はソニーの関連会社でビデオや音楽制作に関わる仕事を担当。その後、昔イギリスで作られていた陶器のスピーカーに惹かれ、約10年前から自分でも陶器のスピーカー作りを始めたそうだ。 SS017.jpg 冨田が最初に徳田氏を知ったのは、事務所のテーブルなどをオーダーしている中目黒のインテリアショップ。そこに置かれていた陶器のスピーカーを見たのがきっかけだった。 SS039.jpg すぐにお店から徳田氏を紹介してもらい自宅兼工房を訪ねた。冨田は一通り挨拶を終えると、デザイン画を持ち出し「こんなものはできますか?」と相談。それが最初に依頼したキャンドルスタンドスピーカーだった。 SS003B.jpg 2人の役割分担は、冨田はデザインを起こして寸法感や簡単な構造を伝え、徳田氏が粘土をこねて成型して窯で焼く。陶器なので、収縮率を綿密に計算してから型紙や型を作り、実制作に取り掛かる。 SS016.jpg 今回の「Tea Time Lamp」において、徳田氏はアンティークの陶器や花瓶などに穴を開けるという工程を担当。キレイに穴が空くと面白いが、固いものは1mm削るのに10時間ぐらいかかったそうだ。 SS007.jpg 「まず、どんなドリルを使ったらいいかから検討しました。いろいろ探し回った結果、元はタイル屋さんなどが使うダイヤモンドドリルビットというドリルが見つかったんですよ」と徳田氏は嬉しそうに語る。 SS001.jpg 穴を開けた後は、冨田がテーマを決めてカップの組み合わせを決定。「組み合わせ案は1日でできたんですけど、実際の組み上げる作業は、徳田さんに相当がんばっていただきました」 SS038.jpg 徳田氏は冨田の素晴らしいデザインと発想力に感心していた。「キャンドルスタンドやマッシュルームの形でスピーカーを作ろうなんて思いつきません。ホントに面白い世界へ連れていってくれます」 SS037.jpg 「それと冨田さんは、展示会など発表の場を作ってくれるので、たくさんの人が見に来てくれるというのは作り手冥利に尽きる」とも徳田氏は言っていた。 SS048.jpg もう1つのテーマ「The Last Memories」は服飾の専門学校2年時のパリ留学の想い出がベースとなっている。 SS059.jpg その時パリで1920年代のモンパルナス派やダダイズムが流行っていたことから「パリ モンパルナスのミューズであったkiki」や「マンレイのポートレートに映された女たち」などのモチーフに取り入れた。 SS062.jpg また、その20年代の頃のクリエイターたちは詩を書き、絵も書き、映像も作るなどマルチに活動していたことも表現したいと思い、映像を当時を思わせるテイストで制作し上映。 SS056.jpg 素材はdictionaryのカタログを作るために着用写真を撮る傍ら、ポラロイドカメラで約150枚の写真を撮影。写真素材やフォントなどの材料を揃えて、映像編集のできる人にお願いして完成させた。 SS051.jpg 結果的に服とランプと映像の3本立てという非常に精力的な展示会となった。その甲斐もあってかバイヤーからの評判も良く、上々のスタートが切れそうだと自信を深めていた。 SS057.jpg agav065.jpg